玉井健二さん、タマケンさんの舟は、どんな場所にでも、ぽんとあるだけで存在を感じます。たばこをプカーっとすっている、空を眺めてギターを弾いている作り手のタマケンさんの佇まいと、どこか似ています。静かだけど大きい。そばにあると安心する。やっぱり作品は、作り手の何かをかもしだすのでしょう。

 以前、タマケンさんの舟を三人の方に、お礼の気持ちとして贈ったことがあります。年齢も、仕事も、住んでいる土地も違いましたが、みなさんとても喜んでくださいました。手にする人が、それぞれに何かを思うのでしょうね。かつて何かに使われていた木材が舟という形になったことで、いろんな思いをめぐらせるための、きっかけをくれるのだと思います。