父親のこれまでを一冊の本にしたい。長男の伸行さんが文章で記すことをお父さんにすすめたことから生まれた本。戦時中から今にいたるまで、細やかに綴られた言葉の中に、一井さんが生きてきた日々が、まるで目に見えるように動き出します。もし、二冊目があるなら、ご結婚されてからの奥さんとの暮らしの話を綴って欲しいと、続きが気になるほど夢中になって読みました。

 本の出版記念の会では、照れくさそうな一井さんと、嬉しそうな伸行さんの様子が印象的でした。そして、そんな様子を見て、自分の父や母のことをもっと知りたいと思い、心からお二人をうらやましく感じました。