中西ゆう子さんとの出会いは、シャムアで永井宏さんのワークショップを受けた夜に行っていたPoetry nightというイヴェントを観に来てくれた時が初めてだったような気がします。中西さんも文章のワークショップに参加するようになって、その後はずっと小冊子の『Fantastic Something』を一緒につくり、イヴェントを一緒に考えていく心強い仲間となりました。私もぼちぼち個展をおこなっていたのですが、奈良、倉敷と展示を観にきてくれて、その度にお菓子をつくってくれたのも印象に残っています。ポエトリーナイトでもお菓子をつくって、そのお菓子に添えた言葉をリーディングしていました。その後、星ヶ丘のSEWING GALLERYのボランティアのスタッフとして一緒に関わるようになり、彼女自身も個展を行い、青/AOへと続く活動がはじまります。

「My Dining」は料理を伝えるレシピの本ではあるのですが、教える本というより、一緒につくってみませんかという、同じ目線で伝えるお誘いの本のように思います。作り方はもちろん書いていますが、あとは好きに、その人のやりやすいようにどうぞと言っているようで。「ものは誰でもつくることができる」永井さんが教えてくださったように、誰でもできることだから気軽にしてみて欲しい、料理教室の日記やエッセイからも伝わってきます。

本を作るために行っていた星ヶ丘の料理教室に私も参加しました。その際に一番印象的だったのは、作り終わって食べている時の中西さん。レシピを考えた本人が一番「美味しい、美味しい」と言いながら食べている姿。自分が美味しいと思うものを、誰かを想ってつくること。手のこんだものでなくても、どんなにシンプルなものであっても、気持ちのこもったものが何より美味しいのだということを教えてくれる一冊です。